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数学と社会の架け橋<数学月間>

7月22日--8月22日は数学月間(since2005)です.日本数学協会は,2005年に,7月22日ー8月22日を数学月間と定めました.この期間は,数学の基礎定数 π(22/7=3.142..) とe(22/8=2.7..) に因んでいます.この期間に,数学への関心を高めるイベントが各地で開催されるよう応援しています. The period of July 22nd to August 22nd was set as "Maths Awareness Month of Japan" by the Mathematical Association of Japan (MAJ) in 2005. These dates are derived from two mathematical constants: Archimedes' constant pi(22/7=3.14) and Napier's constant / Euler's number e(22/8=2.7). Maths Awareness Month of Japan is run on a voluntary basis by the Maths Awareness Council. During this period we support various events for raising the awareness of maths throughout the country.

カテゴリ:美しい幾何学 > 万華鏡の秘密

この映像ができる万華鏡の鏡室(3角形)は,頂角が15°の2等辺3角形-鏡室の各頂点での鏡の交差角は(15°,82.5°,82.5°)で,各頂点の映像の回転対称性(n, m, p)は,分数解(12,24/11,24/11)となる万華鏡です.この分数解(n, m, p)は,確かに,1/12+11/24+11/24=1なので1/n+1/m+1/p=1の条件を満しています.

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メビウス(球面多面体)万華鏡


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菱形12面体の見える万華鏡の作り方の話をしたことがありました.
今回は,ケルビン立体の見える万華鏡を作ります.
菱形12面体とケルビン立体は,下図のような形です.
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この2つの多面体は,正6面体や正8面体と同じ対称性で,重要な形です.
どちらの多面体も空間に隙間なく詰め込むことができ,空間に詰め込んだ時に,
菱形12面体は立方面心格子,ケルビン立体は立方体格子を作ります.

■さて今回は,ケルビン立体の見える万華鏡を作ります.

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互いに直角に交わる3枚鏡が切り取る全空間の1/8が,
この万華鏡の非対称領域であることはすぐわかります.
しかしながら,ケルビン立体には,
直角に交わる3枚鏡の2等分面も鏡とする対称性があます.
1/8の空間領域の中に,
それらを鏡とする万華鏡を作ると,1/16,1/24,1/48などの空間を
非対称領域とする万華鏡が作れます.
ここでは,3回対称性が残るように尊重して,1/8,1/24.1/48の
3種類の万華鏡を作りましょう.
*注)非対称領域とは,万華鏡の内部の物体を置く領域のことです.
この物体を,万華鏡の鏡映で広げていき,どれもケルビン立体の映像が生じます.

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写真A: 3種類の万華鏡を並べました
写真B: 非対称領域1/8の万華鏡
写真C: 非対称領域1/24の万華鏡
写真D: 非対称領域1/48の万華鏡

3種類の万華鏡像で,それぞれに8個ある正6角形面の中をよく見ると, 面の分割数の違いに気づくでしょう.写真Bは分割なしですが,写真Cは3分割,写真Dは6分割になっています.

写真Aに並べた3つの万華鏡のどれもケルビン立体が見えます.しかし,万華鏡像の正6角形面をよく見ると,分割数が違います.写真Bは分割なしですが,写真Cは3分割,写真Dは6分割です.分割を作る単位を「非対称領域」といいますが,写真B万華鏡の非対称領域は6角形面全体,写真Cは正6角形面の1/3,写真Dは正6角形面の1/6です.


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非対称領域が前回に比べて1/3,1/6のものを作っています.原理的には,いづれも前回と同じケルビン立体が見えるはずです.工作精度をもうちょっと上げたい.
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